2014年6月29日日曜日

周辺の自然情報 6月29日

当ビジターセンターの駐車場脇に朽ちた枝が落ちていました。
よく見ると、そこにシロキツネノサカズキというキノコが出ていました。
チャワンタケ科の5ミリほどのキノコです。

シロキツネノサカズキ 

人間には梅雨のうっとうしい季節ですが、菌類にとっては好ましい季節のようです。

2014年6月27日金曜日

玄倉林道の自然情報  6月27日


曇り空で過ごしやすい陽気、午前中ならば雨は降らないだろう!
ということで情報収集に行って来ました。
初夏の花が咲き始めていましたよ。

ケイワタバコ
花の柄に毛があります。イワタバコの変種です。
見頃を迎えた場所もあります。
盗掘されることもあるので、大事に見守っていきたいですね。

ヤマアジサイ
林道前半では見頃、後半では咲きはじめといったところです。
装飾花は4枚です。

イワガラミ
見頃はこれから。
ツル性のアジサイの仲間です。
装飾花は1枚ずつです。ヤマアジサイと見比べてみてください。

玄倉第二発電所付近
曇りの日でも水の青色が綺麗でした。

近日中の雨のせいか、
玄倉川に注ぎこむ沢の水量が多かったです。

【咲いていた花】見頃は〇、これから見頃は↑、見頃過ぎは↓、蕾は△
ヤマアジサイ△~〇、ケイワタバコ△~〇、ヤマホタルブクロ〇、アカショウマ△~〇、
マタタビ△~〇、ウツギ↓、カナウツギ↓、テイカカズラ↓、イワガラミ△~↑、
アワブキ↓、ナツノタムラソウ↓、アカメガシワ△、ヤマボウシ↓ など

【確認できた鳥】
オオルリ、クロツグミ、イワツバメ、イカル、キセキレイ、ホオジロ、ヤブサメ、
ミソサザイ、カケス など

【その他】
カジカガエル(声)、タゴガエル幼体、ニホンジカ など

オトシブミ 6月26日

6月20日に誰が作ったか分からなかったオトシブミの揺籃は、やはりヒメゴマダラオト
シブミが作ったものでした。
26日にヒメゴマダラオトシブミが作るのを始めから観察できたので報告します。

 葉の根元の近くを半分まで口で切っています。

 葉先から巻きはじめました。

足でしっかり巻いた葉を持ち、引き上げています。

 だいぶ巻けてきました。

上の形を整えているようです。後で見たらしっかりと折り目がついていました。

つかれたぁ~!というように揺籃から離れました。

今日、ヒメゴマダラオトシブムが作った揺籃は20日のものと同じ形でした。
約1時間程かけて作っていました。
小さな体のどこにそんな力があるのでしょう。しばらく休んでからまた、作り始めていました。
次の朝には揺籃が3つになっていました。ヒメゴマダラオトシブミさんお疲れ様でした。

2014年6月25日水曜日

【登山情報】下棚・本棚(詳細) 6月24日

24日の午前中、西丹沢自然教室の西に流れる西沢の登山道を歩いて、下棚と本棚の滝まで行って来ました。
午前中は空が明るくなることもありましたが、14時頃からは予報通り雷雨となりました。

本棚沢出合という分岐までは、沢沿いの登山道を歩きます。

沢沿いなので木橋をたくさん渡ります。

西沢から、下棚沢という沢に入ると下棚の滝が、西沢をさらに進んで本棚沢という沢に入ると本棚の滝が現れます。

左が本棚の滝。右は水量が少ないと枯れることもある滝。

本棚の滝への行く手を倒木がふさいでいました。
写真は上流(本棚の方)から下流を見た様子です。
足元は岩場、下は沢なので迂回は出来ず、なんとか幹と幹との間をすり抜けて通りました。

沢沿いだけに、水辺を利用する様々な生きものに出会いました。

沢沿いの水たまりにはオタマジャクシから無事変態した子ガエル(幼体)がいました!
2種類いるのが分かりますか?
画面中央の茶色い個体はヤマアカガエルの幼体です。
タゴガエルと迷いましたが、顎の模様で見分けることが出来ました。
ヤマアカガエルより下に、実はアズマヒキガエルの幼体がいます。
とても小さいですよね!!
ヤマアカガエルが2センチくらい、アズマヒキガエルは5ミリに満たない大きさでした。


アズマヒキガエル幼体
上の写真で分かりにくいと思うので単独で・・・。
幼体の頃は小さくても大人になると、丹沢に暮らすカエルの中では一番大きくなります。

そしてなんと!モリアオガエルの卵塊もありました・・・。
モリアオガエルはもともと丹沢にはいないカエルです。
丹沢湖ビジターセンターの職員が西沢でモリアオガエルの卵塊を見たのは初めてです。
近年、分布を広げているようです。

カワガラスの雛は無事に巣立ったようです。
左にいるのが親鳥、右にいるのが幼鳥です。

カワガラスの幼鳥
親鳥よりも色が淡くて、胸からお腹にかけて斑模様をしています。

沢沿いの岩壁に生育するケイワタバコ
まだ蕾でした。

ナツノタムラソウ
今、下棚沢や本棚沢周辺で見頃を迎えています。

ヤマアジサイ
まだ蕾でした。
ちなみに周りの花に見えるのは装飾花で、本物の花ではありません。

【咲いていた花】
ミゾホオズキ、ヤマムグラ、キクムグラ、クルマムグラ、アワブキ、ナツノタムラソウ、
ウツギ、テイカカズラ、アカショウマ、ツルシロカネソウ、サワハコベ など

端境期のせいか、咲いているお花は少なかったです。

【確認できた鳥】
カワガラス、キセキレイ、ミソサザイ、オオルリ、ヤブサメ、カケス など

繁殖期が一段落すると、野鳥の確認数も減ってきます。

まだまだ、雨が多い季節。
沢沿いの登山道は滑りやすい、登山道が分かりにことがあります。
梅雨時の登山は、いつも以上に無理をしないよう心掛けてください。

2014年6月24日火曜日

【登山情報】下棚・本棚(速報) 6月24日


午後から雨予報だったので、畦ヶ丸までの予定を変更して午前中に下棚と本棚まで行って来ました。
14時頃から雷がゴロゴロと鳴りだし、その後本降りの雨となりました。

下棚の滝

ここ数日雨が降ることがあったので、沢や滝の水量は少し多く感じました。

本棚の滝

詳細は後日お伝えします。

2014年6月21日土曜日

生態園自然情報 6月21日

今朝、生態園の池の淵で何やら動く鳥の姿を発見!
よく見るとクロツグミのメスでした!

池脇の石についた苔を嘴いっぱいにくわえ、どこかへ飛んでいきました。
その後もう1回、同様の様子が観察出来ました。
巣材を集めていたのでは?と思います。

近くで巣作りをしているのかも知れないですね。
うまくいきますように!
静かに見守りたいと思います。

2014年6月20日金曜日

生態園自然情報 6月20日

日中はよく晴れて日差しがまぶしく暑い日でしたので、日差しが傾いてから生態園に
出て見ました。
が、早く見に来れば良かったと後悔しました。
オトシブミが揺籃を3つも作っていました。葉を巻く様子を見たかったです。

 エノキにできたオトシブミの揺籃

ヒメゴマダラオトシブミが葉裏にいました。

エノキにはヒメゴマダラオトシブミが揺籃を作りによく来ていますが、今日の
揺籃はヒメゴマダラオトシブムが作ったのでしょうか?
見ていなかったのが悔やまれます。
今後、揺籃からオトシブミが出てくるのを観察するしかありません。

2014年6月19日木曜日

丹沢湖周辺の自然情報 6月19日

丹沢湖周辺の花や鳥の様子を見てきました。
今日は日差しは強いですが、風は涼しく歩きやすい日でした。


テイカカズラのプロペラのような花

ムラサキシキブの花が咲きはじめました。



マタタビの花

植物ではカナウツギがたくさん咲いてるのが確認できました。
クマノミズキ、アワブキ、ツユクサの花は咲き始めています。



シカが草を食べているところに遭遇しました。夏毛が鮮やかでした。
サルの群れの中に子供を連れたサルがいました。まだ小さいです。

タゴガエルの幼体です。千代の沢園地で確認できました。
タゴガエルはオタマジャクシのお腹にある養分だけで四肢がそろうまでになります。

ヤブサメ。こちらも千代の沢園地で確認できました。幼鳥も確認できました。



【咲いていた花】
見頃:〇 これから見頃:↑ 見頃すぎ:↓
カナウツギ〇~↓、ウツギ↓、ネムノキ(蕾)、テイカカズラ〇、ムラサキシキブ↑、
マタタビ↑~〇、ホタルブクロ〇~↓、アワブキ↑、ツユクサ↑、
クマノミズキ↑、アカメガシワ(蕾) など

【実のついた植物】
ミズキ、ホオノキ、サルナシ、ミツバウツギ、オニグルミ、サンショウ、キブシ、
ハンショウヅル など

【野鳥】
Sはさえずりのみ確認
アオサギ、ヒヨドリ、シジュウカラS、ウグイスS、イワツバメ、セグロセキレイ、
キセキレイ、ヤマガラ、トビ、コゲラ、ホオジロ、カルガモ、ヤブサメ、イカルS、
キビタキS、オオルリS、メジロS、カワウ、ガビチョウ など

【その他】
コミスジ、ミスジチョウ、アカタテハ、ニホンザル、ニホンジカ、タゴガエルの幼体 など


今回は様々な植物の実が見られました。
野鳥は巣だった幼鳥がよく見られるようになりました。
丹沢湖の周辺をちょっと歩くだけでもいろいろな生き物の様子が見られます。
暑い季節になってきましたので散策の際は水分補給など気を付けてください。

2014年6月18日水曜日

雨上がり  6月18日

天気予報が外れて昼前から激しい雨になり、今日は外に出られないかと思っていまし
たが、2時頃にはやんで外に出ることができました。

 エゴノキについたタチヒダゴケ

 生き生きとしたコツボゴケ

 気か付くと前庭の石畳の間からネジバナが咲いてました。

外来種ですが、雨上がりでキキョウソウも嬉しそうに見えました。


久しぶりの雨に植物たちがみずみずしく見えました。

2014年6月17日火曜日

池の周りの生き物たち  6月17日

トンボの羽化を観察してから10日程が経ちました。
池の方から「パシッパシッ」という音が聞こえたので、外に出て見るとオオシオカラトンボのオスとメスがお見合いをしている最中でした。
そして早くも産卵が始まりました!

ピンボケでスミマセン・・・。

オオシオカラトンボ
右の青い個体がオス、左の黄色い個体がメスです。

オスが見守るなか、メスが池にお尻を打ちつけて卵を産んでいきます。
池の周りを周りながら産卵を繰り返します。
見ているこちら側にまで水しぶきがかかる程です。

トンボ達がいなくなった水辺をふと見ると、葉のうえにヤマトシリアゲが休んでいました。

ヤマトシリアゲ
文字通りお尻がくるんと上がっています。
お尻があがっているのがオスです。

右側の個体を見ると、赤い点があります。
目が赤いのか??と思いよく見てみると・・・

寄生したダニでした。
ダニというと哺乳類にくっついているイメージが強いですが、昆虫にも結構ついているのですよね。

丹沢湖ビジターセンターでは歩いてすぐに生き物たちを観察することが出来ます。
18日は雨予報、雨ならではの営みも観察出来るかもしれませんよ。

2014年6月13日金曜日

玄倉林道の自然情報 6月13日

梅雨の中休みで、久しぶりの青空になりました。
バイカウツギなどが美しく咲いていました。

緑が濃くなった玄倉渓谷

満開のバイカウツギ

玄倉第2発電所の美しい水面

素掘りのようなトンネル

熊木沢出合から見た蛭ヶ岳


【咲いていた花】
カナウツギ、ウツギ、アカショウマ、バイカウツギ、コゴメウツギ、ハンショウヅル、
マルバウツギ、コアジサイ など

【野鳥】さえずりが確認できたものはS
クロツグミS、センダイムシクイS、オオルリS、ウグイスS、
ミソサザイS、キセキレイ、ヒガラ など

【その他】
カジカガエル(声)、モリアオガエル卵塊、アサギマダラ、ニホンジカ など


玄倉林道を散策する際は、新青崩ずい道は真っ暗ですので、ライトをご持参ください。

2014年6月10日火曜日

丹沢湖周辺の自然情報  6月10日

ふと外を見やると、毎月第2日曜日にガイドウォークを担当してくれている「むしくさの会」の足立先生とGさんが周りを観察していました。
その後、秦野峠林道を歩いたとのこと。情報をお寄せ頂きました!

満開のウツギを撮影していたころ、片隅に黒い影が・・・。

度々観察されている、あの片角のカモシカです。

こちらを気にしながらも逃げるそぶりはなかったとのこと。

ウツギには色々な蝶が訪花していたそうです。

カラスアゲハ

アサギマダラ

トラフシジミ

生きもの賑わう季節ですね。
情報とお写真有り難うございました!